先月末に大地震に襲われたミャンマーは、13日から正月を祝う水かけ祭り「ティンジャン」の祝祭期間に入った。4年前のクーデターで全権を握った国軍は例年、最大都市ヤンゴンなどにステージを設けて盛り上がりを「演出」してきたが、今年は被災者の追悼として祝賀を中止。ただ国軍統治への抵抗は根強く、市民は「そもそも祝う気がない」と冷ややかな反応を見せている。
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国軍は1日、「喪に服すため、歌や踊りのない、伝統的で平穏なティンジャンとして祝う」とする声明を発表。ヤンゴンなどで水をかけたり踊ったりするために準備していた特設のステージは今月上旬までに解体された模様だ。
水祭りには旧年の汚れを洗い流して新年を迎える、という意味があるとされ、昨年国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。本来は大勢の市民が街頭で爆音の音楽とともに水をかけ合って楽しむ国民的イベントだ。
「大切な文化がねじ曲げられた」
国軍は2021年のクーデタ…