国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)は27日、絶滅の恐れがある野生生物をまとめた「レッドリスト」の最新版を公表した。九州の有明海の干潟などにすむムツゴロウが初めて掲載され、絶滅危惧種として3番目に深刻な「危急(VU)」と評価された。
最新版のリストでは、評価対象の約16万9千種のうち、約4万7千種が絶滅の危機に瀕(ひん)しているとされた。
ムツゴロウは干潟の泥に巣穴を掘って暮らす水陸両生のハゼの仲間で、日本のほか、朝鮮半島や中国、台湾などの沿岸や河口に分布する。生息地の劣化や漁業、沿岸の開発などが悪影響を及ぼしていると指摘された。日本では有明海内の諫早湾干拓事業によって最大級の生息地が失われている。
他にも、スミゾメヤリミミズハゼ、テングギンポハゼなどのハゼの仲間が危急と評価された。
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