前メキシコ市長のクラウディア・シェインバウム氏（61）が、女性として初めてメキシコ大統領に当選した。待ち受ける大きな課題の一つが、悪化する治安の改善だ。今回の選挙戦で有権者が最も関心を持っていたテーマでもあり、シェインバウム氏の手腕が問われる。
- 「女性だから」殺されるフェミサイド 初の女性大統領は光になれるか
「私たちは、メキシコが平和的な選挙を行う民主的な国であることを証明した」。3日未明、シェインバウム氏は勝利演説でそう述べた。だが実際は、「平和的」とは程遠かった。
地元メディアによると、大統領選と同時に行われた地方選では、約40人の候補者あるいは陣営関係者らが殺害された。いずれの候補も麻薬組織から脅されていたとみられる。2日の投票日には、中部プエブラ州で投票所への襲撃事件があり、2人が死亡した。
治安問題は今回の選挙戦で最…
