ローマで2025年4月18日、バンス米大統領を歓迎するイタリアのメローニ首相=AP

 イタリアのメローニ首相は18日、ローマでバンス米副大統領と会談した。前日にはワシントンでトランプ米大統領と会談。ウクライナ情勢や関税問題で米欧関係が冷え込むなか、米国と欧州の橋渡しして存在感を高める思惑がにじむ。ただ、関税で米国から譲歩は引き出せておらず、米欧の仲介役として手腕を試される正念場が続く。

 ローマの伊首相府で18日、バンス氏はメローニ氏のイタリア語のあいさつを聞いた後、冗談を交えながら上機嫌で両国の友好関係をたたえた。「仮に『イヤなやつ』と呼ばれても私には(イタリア語が)分からないが、想像できる限り最も美しい言語だから、気分を害すことなんてない」

 メローニ氏は前日、米ホワイトハウスを訪問。世界が米国の「相互関税」をめぐって混乱に陥るなか、欧州連合(EU)加盟国の首脳としては初めて、トランプ氏との会談を実現した。

 右翼政党を率いて2年半前にイタリアの首相に就任したメローニ氏は、移民規制の厳格化などでトランプ氏と政治的に近い立場にある。バンス氏や米政府効率化省を率いるイーロン・マスク氏とも親しい関係を保つ。

 トランプ氏との会談の冒頭で…

共有
Exit mobile version