Smiley face
写真・図版
モンゴルのオヨーンエルデネ首相=2024年6月28日、ウランバートル、畑宗太郎撮影

 モンゴル国民大会議(国会)は3日、オヨーンエルデネ首相(44)に対する信任決議案を否決した。首相は辞任したとみなされ、30日以内に新内閣が組織される。

  • 息子の婚約者がシャネルのバッグ 「反汚職」モンゴル首相が窮地

 5月ごろから首相の息子と婚約者のぜいたくな生活ぶりが批判を集め、反汚職庁が捜査に乗り出す事態となり、退陣を求める抗議活動が続いていた。

 現地メディアなどによると、昨年6月の総選挙以降、大連立に加わった第2党の民主党が採決を棄権したこともあり、賛成票は反対を上回ったものの過半数に届かず、否決された。

 審議にはフレルスフ大統領が出席し、「正義を求めて抗議している国民の声に耳を傾ける」よう呼びかけた。信任決議案は5月下旬、首相の進退を求める声が高まる中で本人自らが提出した。

 オヨーンエルデネ氏は2021年に首相に就任。相次ぐ汚職問題には「反汚職」を掲げて身内にも厳しい姿勢を見せてきた。外交では、隣国である中ロとの関係を重視する一方、日米やフランスなど「第3の隣国」と呼ぶ国々との関係強化にも取り組んでいた。

共有