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ノックを受けるつくばフューチャーズの選手ら。服装や靴は自由だ=茨城県つくば市

現場へ! 競技人口減にあらがえ!(3)

 国民的スポーツの野球もまた、プレーするスポーツとして親しむ人が激減している。

 笹川スポーツ財団の調査によれば、野球を年1回以上する10代の推計人口は2023年で174万人だ。01年の282万人から100万人以上減った。

 プロ野球阪神で活躍した鳥谷敬(44)は、中学校の部活動支援などにあたるNPO法人を5月に立ち上げた。設立会見で、野球が習い事として敬遠される理由について負担の重さをあげた。「金銭的にもグラブの値段はぼくが子どものころから2倍になっている。スパイクもないとできず、服装の自由度も少ない」。保護者のお茶当番がないチームがあるなど、「少しずつよくはなっているけれど、課題は山積み」と言う。

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中学校の部活動支援などにあたるNPO法人の設立発表会見で話す元プロ野球阪神の鳥谷敬=大阪府庁

「野球をやらない理由」を解消

 そんな中、「野球をやらない理由」の解消に重点を置くのが、茨城県つくば市にあるチーム「つくばフューチャーズ」だ。

 5月下旬の日曜日。グラウンドにやってきた約30人の小学生の服装はさまざまだった。足元は普段、履いているような運動靴が多い。大谷翔平、山本由伸が所属する大リーグ・ドジャースの帽子をかぶっている子が目立つ。

 活動時間は週1回、2時間弱…

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