リニア中央新幹線の開業に向け、都市部の地下深くを掘り進めるシールドマシンを使った工事が愛知県春日井市で2日、始まった。
安全対策や周辺への影響を知るための調査ですでに稼働はしていたが、本格的な掘進は愛知県内では初めてとなる。
JR東海によると、トンネルの掘削作業には山間部では爆破させて掘り進める方法が主流だが、都心部では使いにくい。名古屋市中心部から春日井市にかけての19.8キロは、地表から最深100メートルのところにシールドマシンで円筒状のトンネルを掘り、車両が通る空間をつくる。
直径14メートルのカッターヘッドと呼ばれる部分を回転させて掘り進めるシールドマシンは、全長16メートル、重さは3千トンある。この工法は、地上への振動や地下水への影響が少ないとされる。
この日、春日井市上野町で本格掘削を記念する式典が開かれ、JR東海の丹羽俊介社長や大村秀章知事、春日井市の石黒直樹市長が参加。JR東海からシールドマシンの愛称を決めるよう依頼を受けた大村知事が、愛称を「愛・シールド」と決めた。
県立春日井泉高校の書道部が、「愛・シールド」を描いた書道パフォーマンスを披露した。
一方、リニアのルート付近に…