エーザイが開発したアルツハイマー治療薬「レカネマブ」(商品名レケンビ)=同社提供

 アルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」について、現在の価格では費用対効果が低いとの分析結果が9日、中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)で示された。現在の薬価は患者1人あたり年間約300万円だが、今後、中医協での議論を経て15%引き下げられる見通しだ。

 アルツハイマー病では、脳内にアミロイドβ(Aβ)などのたんぱく質が蓄積し、神経細胞を壊すと考えられている。レカネマブはAβを除いて認知症の進行をゆるやかにする薬として、日本の製薬大手エーザイと米バイオジェンが共同開発し、2023年に日本で初めて承認された。

 日本の薬価制度では、市場規模が大きいか単価が高い医薬品は、国立の研究施設などで費用対効果が分析され、薬価が調整される。レカネマブも対象になっていた。

 公表された分析では、薬価を…

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