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ロシア北西部ムルマンスクで2025年3月27日、砕氷船のプロジェクトを指揮する企業を訪問するロシアのプーチン大統領。スプートニク提供=ロイター

 ウクライナ侵攻を続けるロシアが、米国と、ウクライナや欧州との分断を狙う発信を強めている。早期の停戦実現を目指すトランプ米政権の「取り込み」には自信を示し、米ロ協議の枠組みを利用してロシア側の要求をすべて認めさせる構えだ。

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 「今は突破口になっていないが、そのチャンスはある」。サウジアラビアで24日に開いた米ロ協議でロシア代表団を率いたカラシン上院国際問題委員長は28日、ロシア国営テレビの番組でこう語った。

 主要議題となった黒海での戦闘停止の条件として、ロシアが求めた自国銀行への制裁解除などで結論は出なかったとしたが、「米国の現指導者が、ロシアが提起した問題を理解することを期待している」と述べ、米側の譲歩がありうるとの考えを示した。

 これに対し、欧州やウクライナへの批判は強まる一方だ。カラシン氏は、和平協議への欧州の参加は「協議を壊すだけだ」と否定。ペスコフ大統領報道官も、銀行制裁の解除に否定的な欧州について「ロシアや米国とともに和平努力をしたくないことを意味する」と述べた。

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