ロシア軍が10日夜から11日未明に行ったミサイル攻撃によって、ウクライナのキーウ郊外にある火力発電所が破壊されました。発電所を所有するエネルギー会社「ツェントルエネルゴ」は全ての発電能力を失ったと、インタファクス・ウクライナ通信が伝えました。
複数のウクライナメディアによると、この火力発電所はウクライナ中部の主要な発電所で、ロシア軍の攻撃を受け、火災が発生しました。同社幹部は「従業員は全員生きている」と説明しています。
一方、ロシア国防省は11日、ウクライナがロシアの石油・ガス産業やエネルギー施設に損傷を与えていることに対抗し、大規模な攻撃を行ったと発表しました。
同省は、攻撃の結果、ウクライナ予備軍の戦闘地域への移送が中断されたほか、ウクライナ軍部隊への補給が妨げられるなどの軍事的成果があったと主張しています。
(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)
- 【連載】「識者はこう見る ウクライナ侵攻2年」初回はこちら
- 【詳報】ウクライナ侵攻109、3月25日~4月27日(日本時間)
■■■4月12日(日本時間)■■■
02:17(ビリニュス11日20:17)
「武器・弾薬提供の約束、実行を」ゼレンスキー氏各国に訴え
ウクライナ大統領府によると、同国のゼレンスキー大統領は11日、リトアニアの首都ビリニュスで開かれたバルト海、アドリア海、黒海沿岸の東欧各国の首脳会議に出席し、ロシアのミサイル・ドローン(無人機)攻撃からウクライナの都市を守るため、これまでに各国が約束した武器・弾薬の提供を急ぐよう訴えた。
ゼレンスキー氏は前夜から同日朝にかけてロシア軍がウクライナ北東部ハルキウ州や南部オデーサ州、首都キーウ近郊、ポーランドに国境を接する西部リビウ州などの電力施設を集中的に攻撃したことをあげ、「毎日ミサイルが襲い、私たちは毎日『もうすぐ新しい支援が来る』と耳にしている。現実は言葉に追いつかなければならない。ロシアのテロの敗北が現実にならなければならない」と述べた。
■■■4月11日(日本時間)■■■
19:07(モスクワ13:07)
ロシア国防省、大規模攻撃の軍事的成果を主張
ロシア国防省は11日、ウク…