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ドイツのベルリンで2025年5月28日、記者会見するウクライナのゼレンスキー大統領=AP

 ロシアによるウクライナへの全面侵攻をめぐり、両国の代表団は2日、トルコ・イスタンブールで半月ぶりの直接協議を行った。協議は約1時間で終了。停戦に関する立場を記した文書を交換したが、合意には至らなかった。

 ロシア代表団を率いるメジンスキー大統領補佐官は協議後、記者団に対し、重傷や重病、25歳以下の捕虜を「全員対全員」で交換することでウクライナ側と合意したと語った。1千人から1200人ずつを交換する見通しだとしている。

 メジンスキー氏はまた、ロシアがウクライナに対し、冷凍保存しているウクライナ兵6千人の遺体を引き渡すことも明らかにした。ウクライナ側が戦死した兵士の遺体を収容できるよう、特定の区域で2~3日間、戦闘を停止することも提案したという。

 協議を終えたウクライナ代表団トップのウメロウ国防相は記者団に対し、次回協議を今月20~30日の間に開くことをロシア側に提案したと述べた。ウメロウ氏は「重要な点は首脳レベルでなければ解決できない」とも述べ、両国の首脳会談も重ねて求めた。

 また、同国のイエルマーク大統領府長官によると、ウクライナ側は協議で、ロシア側に連れ去られた数百人の子どものリストをロシアに手渡し、帰還を求めたという。

 今回の協議はロシアが提案し…

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