ロシアのプーチン大統領が19日、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記と首脳会談をしたことは、ロシアのウクライナ侵攻後、急接近する両国の関係を象徴する動きだ。北朝鮮がロシアの軍需補給を支える一方、ロシアの行動により、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する国際的圧力は緩む。国連を通じた安全保障の枠組みはますます形骸化し、日本の安全に直結する朝鮮半島情勢にも大きな影響が及ぶ。
- プーチン大統領、金総書記、首脳会談始まる 戦略条約で署名へ
18日、米ニューヨークの国連本部で開かれた安全保障理事会の会合では、ロシアと北朝鮮の接近に対する懸念が相次いで示された。英国のウッドワード国連大使は「プーチン氏は戦争を続けるために(北朝鮮との武器取引などを禁じた)安保理決議に違反し、さらなる北朝鮮製兵器を求めて平壌に向かった」と指摘。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使も、ロシアが6月、ウクライナに向けて発射した4発の弾道ミサイルが北朝鮮製だった可能性に言及し、「ロシアは安保理決議を順守するどころか、明らかに違反している」と糾弾した。韓国の黄浚局(ファンジュングク)・国連大使は「北朝鮮が(ロシアから)見返りに得るものも、国際平和と安全保障に重大な脅威をもたらすかもしれない」と述べた。
ロシアは、平和に「主要な責…