イタリアのANSA通信は21日、ロシアの世界的指揮者ワレリー・ゲルギエフ氏が出演を予定していた、イタリア南部のコンサートが中止になったと伝えた。ゲルギエフ氏はウクライナ侵攻を進めるロシアのプーチン大統領の支持者として知られ、イタリアの文化相やロシアの反政権派らが反対する事態になっていた。
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コンサートは27日、イタリア南部のナポリ郊外にあるカゼルタ宮殿で開催される音楽祭で予定されていた。地元州政府が招待しており、主催者側は「考えが異なる人との対話を維持するためだ」と説明していたという。
だが、イタリア文化相が「ロシアのプロパガンダになる」との懸念を表明。昨年2月に死去したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の妻ユリアさんも「戦争とプーチン政権の犯罪」を正当化する試みだとして反対していた。
中止の決定について、ロシア外務省は21日、「ゲルギエフ氏は憎悪を拡散する人々の標的となった」などとSNSへの投稿で非難した。
ゲルギエフ氏は侵攻への批判…