ロシア南西部クルスク州で、ウクライナ軍に向けて発射されるロシア軍の多連装ロケット砲。2025年2月6日にロシア国防省が公表したビデオから=AP

 ロシア国防省は8日、ウクライナが越境攻撃で占拠したロシア南西部クルスク州の町スジャ北方の3集落を奪還したと発表した。ロシア独立系メディアは、ロシア軍がスジャにいる約2千人のウクライナ兵士を包囲しており、奪還が近いとの見方を伝えている。

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 ロシア国防省によると、奪還したのはスジャから十数キロ北のビクトロフカなど3集落。ほかの地域でも攻勢を続けているとしている。

 ロシア独立系メディア「マッシュ」は、ロシア軍が南方からスジャに進軍。約2千人のウクライナ兵士を包囲しており、脱出ルートも塞がれている、と報道した。ウクライナ兵士は、米スペースX社の衛星通信サービス「スターリンク」が使えず、司令部との連絡もできないという。

 ウクライナ軍は昨年8月にクルスク州への越境攻撃を開始し、欧州向けのガスパイプライン設備があるスジャなどを占領した。その後、ロシア軍が反撃を強め、ロシア国防省は2月、ウクライナ軍が一時、1268平方キロを占領したが、約64%を奪還したと発表していた。

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