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日本原燃のウラン濃縮工場内の貯蔵室。原料となる天然六フッ化ウランが充塡(じゅうてん)された容器が並べられている=2023年8月、青森県六ケ所村

 原発の核燃料のロシア依存を脱却しようと、欧米や日本が動き始めている。ロシアは核燃料の製造に必要なウラン濃縮のシェアで世界トップ。ウクライナ侵攻後も欧米は核燃料をロシアに頼っている。専門家は「経済制裁の抜け穴。エネルギー安全保障の面でも問題だ」と指摘する。

 「ロシアの影響力を排除し、強靱(きょうじん)なウラン供給市場を確立することを決意する」

 日米とイギリス、フランス、カナダの5カ国は、昨年12月の国連気候変動会議(COP28)で共同声明を発表した。今後3年間で5カ国のウラン濃縮・転換能力に少なくとも42億ドル(約6500億円)を官民で投資するという。

 5カ国は昨年4月、札幌市で開かれた主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合の際、「脱ロシア」を進めるための核燃料供給で協力していくことで合意。この枠組みは会合の開催地にちなみ「サッポロ5」と呼ばれている。

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 背景にあるのは、原発核燃料の市場におけるロシアの圧倒的な強さだ。

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