バチカンで2025年2月12日、手を振るフランシスコ教皇=AP

 ローマ教皇庁(バチカン)は22日、肺炎で入院中のフランシスコ教皇(88)が23日に退院すると発表した。退院後はバチカン内にある自宅に戻るが、少なくとも2カ月間は療養を続け、執務を制限するという。

 教皇の入院するローマ市内の病院で22日夕、バチカンのブルーニ報道官が肺炎の治療を担当した医師団の責任者らと会見して明らかにした。発表によると、フランシスコ教皇は2月14日に気管支炎の治療のために入院して同月18日に両肺の肺炎と診断された後、一時は命の危険にさらされる状態に陥ったという。

 しかし、ここ2週間は容体が安定し、人工呼吸器を必要としなくなるまでに回復したことから、医師団は教皇の退院を決めた。一方で、肺炎の影響で今も呼吸が難しく、声も出せなくなっており、退院後も治療を継続する必要があるという。少なくとも2カ月は療養期間として来訪者との面会を控え、業務を制限することになる。

 ブルーニ報道官によると、教皇は日曜にあたる23日、正午の祈りに合わせて入院先の病院のバルコニーから信者らを祝福する。今月16日には病院内の礼拝堂でミサに参加する後ろ姿の写真が公開されたが、教皇が公の場に姿を見せるのは入院以来初めてとなる。

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