和歌山県で2006年に見つかった「ワカヤマソウリュウ」の化石。白亜紀後期に生きたモササウルス類のアジア初の全身骨格化石で、新種であることも明らかになった。化石を削り出すのにかかった歳月は5年。地道な作業を担い、大発見に貢献したのは、古生物学や化石の知識が全くない素人たちだった。
06年2月、和歌山県有田川町の鳥屋城山(とやじょうさん)で小さな尾の骨の化石を最初に見つけたのは、京大でアンモナイトの研究をしていた大学院生だった。
貝やアンモナイトの化石が発掘されることで知られる鳥屋城山でも、魚類以外の骨の化石はこれまでカメしかなかった。
「なんだって!」
連絡を受けた和歌山県立自然博物館の学芸課長・小原正顕さんは大きな発見の予感がした。
動画で解説
京大の調査チームといくつか…