災害が全国的に相次ぐなか、NPO法人やボランティア団体といった「CSO」(市民社会組織)が佐賀県内で存在感を増している。行政と日ごろから「顔の見える関係」を築き、いざという時に備える。(岡田将平、三ツ木勝巳)
被災地に入るための「通行手形」
3月21日、県庁の知事応接室に雌のジャーマンシェパード「陸」がやってきた。山口祥義知事らを前に、ふかふかのじゅうたんの上でくつろぐ。
陸は、大町町に施設を置くNPO法人日本レスキュー協会(本部・兵庫県伊丹市)の救助犬。災害時に、においをかぎ分けて、行方不明者を探すのが仕事だ。1月1日、能登半島地震が起きると、協会のスタッフとともに現地入りし、10日間ほど活動した。
この日、県庁に連れて来られ…