男女間の賃金格差について、厚生労働省が都道府県ごとの数値を初めて公表した。男性の賃金を100としたときの女性の賃金は、格差が最も小さい高知県で80.4、最も大きい栃木県で71.0だった。女性の賃金が男性に比べて7~8割に抑えられている実態が、改めて浮き彫りになった。政府は今後、格差の解消に向けた対策を進める。
主要国に比べて大きい男女賃金格差の是正をめざす政府のプロジェクトチーム(座長・矢田稚子首相補佐官)の会合が2日あり、厚労省が順位を示した。高知県に続いて格差が小さいのは、岩手県(80.3)、長崎県(80.2)、秋田県(79.9)の順だった。格差が大きいのは、栃木県に次いで茨城県(72.1)、長野県(72.8)、東京都(73.0)と続く。全国の平均は74.8だった。
厚労省によると、平均勤続年数の男女差が小さく、女性管理職の割合が高い地域(鳥取県、長崎県、高知県、秋田県)などは、格差が小さい傾向にあった。逆に栃木県や愛知県、茨城県など格差が大きい地域は、平均勤続年数の男女差が大きく、女性管理職割合も低い傾向があった。
格差の背景には、「無意識の…