海外のデザイナーの中でも、ショーやパーティーで会うと「アキコ!」とよく声をかけてくれたのが、ヴィヴィアン・ウエストウッドでした。
服飾評論家・深井晃子さんが半生を振り返る連載「モードの波にのって」。全4回の3回目です。(2024年5~6月に「語る 人生の贈りもの」として掲載した記事を再構成して配信しました)
《「パンクの女王」と呼ばれた英国のデザイナー。2022年に81歳で亡くなった》
彼女は、私が監修に携わった「華麗な革命」展(1989年)を気に入ってくれたんです。この展覧会は、1789年のフランス革命前後で激変したファッションを見せました。革命前は、マリー・アントワネットのように絢爛(けんらん)豪華。それが、革命後は木綿を素材にした簡素な服になっていく。ファッションが社会によって変わる、ということを伝えようとしました。
まず京都で開かれ、海外にも…