日本勢19年ぶりの世界タイトル制覇をめざして、日本の一力遼棋聖(27)が8日、中国・上海で世界メジャー「応氏杯」決勝五番勝負の第3局に臨む。6日に名人戦七番勝負第2局の対局地、宮崎県高原町から上海入りした一力は「昨晩はぐっすり眠れました。結果を意識せず、自分のベストを尽くせるように精いっぱいやりたい」と、大勝負への意気込みを語った。

開幕式で優勝カップをバックに記念撮影に応じる一力遼棋聖(左)と対戦相手の謝科九段=7日、中国・上海

 6日夜に上海入りした一力は7日、現地での記者会見、開幕式、前夜祭とイベントをこなした。中国の謝科(しゃか)九段(24)との決勝五番勝負は、8月の中国・重慶の第1ラウンドで2連勝。最速で優勝への王手をかけ、「最高の形で上海ラウンドを迎えられましたが、盤に向かえばスコアは関係ない。名人戦七番勝負に入って状態は上がっている。応氏杯でも引き続き自分の碁を打てるようしっかり準備していきたい」と話した。

 4年に1度開催される応氏杯は「囲碁のオリンピック」といわれる。優勝賞金は世界メジャー最高の40万ドル。最高の舞台で一力は日本勢19年ぶりの世界タイトル制覇のチャンスをつかんだ。上海ラウンドは8、10、12日の3局が予定されているが、すでに2勝0敗のアドバンテージを得ている一力は、あと1勝すれば優勝だ。

「遼神」にサイン求めるファンも

 中国で「遼神」と呼ばれてい…

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