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朝日新聞社内のスタジオで取材と撮影に応じた泉ピン子さん=2024年12月、西岡臣撮影

記者コラム「多事奏論」 編集委員・後藤洋平

 コンプレックスを隠さず、それをバネにする強さ。それが、俳優としての核になったのではなかろうか。

 4日まで1カ月近く、朝刊文化面で、俳優の泉ピン子さん(77)に半生を振り返ってもらう連載企画を担当した。

 20代でテレビのワイドショーのリポーターとして脚光を浴びたことを「見てきたことを克明に、面白おかしく話すのが得意だったから」と自ら分析するように、ピン子さんの話は数十年前のエピソードでも具体的で、引き込まれた。

 実は今回の取材を始めるまで、実際に会ったことは一度もなかった。

何度も受けた国政選挙への出馬打診

 2021年4月に、脚本家の…

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