春季県大会で優勝した富山第一=2025年5月4日、県営富山野球場、前多健吾撮影

 新潟県で開かれる北信越地区高校野球大会の抽選会が22日あった。富山、福井、石川、長野の春の県大会優勝校と、新潟県の上位4校の計8校が出場する。富山第一は、初戦で新潟明訓(新潟3位)と対戦する。試合は31日午後0時半から、三条市の三条パール金属スタジアムである。

 富山第一は昨秋、今春と2季連続で県大会優勝した。新チーム以降、県内で負けなしだ。昨夏のマウンドも経験している岩寺翔義、和泉詩大の両投手が安定している。ともに140キロ台の速球を持ち、岩寺投手は力で押し、和泉投手は変化球を織り交ぜて打者を打ち取る。野口仁監督は「2人の成長で、失点を計算して試合を組み立てられるようになった」と評価する。

 攻撃の鍵を握るのは3番の森太一選手。165センチと上背はないが、筋トレで鍛えた体で長打を放つ。勝負強く、春の決勝・富山北部戦では、0―0からレフト頭上を越える適時二塁打を放ち、勝利に導いた。本人も「よくチャンスの場面で回ってくる。その時に打つため練習している」。

 走塁へのチームの意識が高く、春は5試合で盗塁20。1本のヒットで次の塁を奪う積極的な走塁を意味する「一打二進」を徹底している。

 準決勝の高岡商戦で4失策するなど内野守備に乱れが多かった。「捕球しているのに、もったいなかった。もう一度鍛える」と野口監督。打順トップで俊足、主将でもある福田一颯選手は準決勝で走塁の際、左ひざを痛めたが、けがの状態を見て出場を決める。

 福田主将は「秋の北信越は1回戦で負けて悔しい思いをした。一戦一戦勝ち上がり、優勝を目指す」と話した。

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