東京の竹橋桟橋から伊豆諸島・式根島に向かう途中に故障し、一時漂流した高速ジェット船「セブンアイランド愛」が25日早朝、伊豆大島の岡田港に到着した。船を運航する東海汽船（東京）などによると、タグボートなどのサポートを受けながら接岸作業を進め、午前5時40分ごろ入港した。乗客・乗員121人にけがはないというが、出発から約22時間の乗船となり、3人が体調不良を訴えたという。
大島についた乗客らは同社が手配した宿で休憩し、同日午前9時半に目的地の伊豆諸島の式根島、新島へ行く臨時便が出る予定。要望に応じて、午前11時半出港の定期便で東京・竹芝へ戻れるようにするという。
船は24日午前7時45分に出港。同10時5分に式根島、同25分に新島に到着予定だった。たが、午前10時ごろ、千葉県の野島崎南西沖で「油が漏れてかじが利かない。自力航行が不能になった」と第3管区海上保安本部に通報。一時漂流したが、駆けつけた海保の巡視船などが引航をして岡田港を目指した。
東海汽船などによると、乗客116人（乳幼児4人）と乗組員5人が乗船しており、複数人が体調不良を訴えたが、重病人やけが人はいない。引航中は、海保のヘリなどが水やおにぎり、酔い止め薬を搬入した。（金子和史）
