杉本昌隆八段の棋道愛楽
第2回ABEMA地域対抗戦は4月19日に決勝(収録対局)が放送され、チーム関東Bを破ったチーム中部の勝利。2年連続の優勝となりました。放送で流れる映像の裏には、それぞれの対局者心理があります。放送当日、私は東京将棋会館にあるカフェ「棋の音」でのパブリックビューイングにゲスト出演をしましたが、会場に着くまでの間、決勝の日のことを思い出していました。
収録当日、中部のメンバーは予定時間より早く集まり、私が到着したときは練習対局の真っ最中でした。ここまで来ると優勝したい気持ちは皆同じ。今回絶好調の青嶋未来七段と、安定した実力者の澤田真吾七段の存在は心強く、また藤井聡太七冠と豊島将之九段は昨年の名人戦の組み合わせでもあります。監督兼選手の私としても安心できる、強力なメンバーなのです。
5人で戦う団体戦なので、練習対局では常に1人が余ります。この日は予選で出場した宮嶋健太四段が応援に駆けつけており、私は彼に調整相手になってもらえたのでした。
どう来る? 順番の読み合い
団体戦は、対局チームの順番を予測するのも大事です。
「過去のデータから、関東B…