国立劇場主催の初春歌舞伎公演は、恒例の尾上菊五郎劇団が中心の舞台。「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」を14年ぶりに通して上演する。
「誠におめでたい、明るいお芝居。大勢のお客さまに見物して頂きたい」と、尾上菊五郎。
殺された師匠の敵討ちを助ける剣の達人・六助と、その師匠の娘・お園が出会う場面「毛谷村」が度々上演されている、この作品。六助とお園、両方の役を演じた経験を持つ。
「本当は、六助は田舎剣士じゃなくちゃいけないんだよね。でも私がやると、どうしても、ちょっと江戸前になっちゃうんです」と笑う。
今回は、真柴久吉として芝居の大詰(おおづめ)に登場。「捌(さば)き役(思慮分別に富む役柄)として、気持ち良くお芝居を終わらせたい。面白くしようと、相談して作っています」
2025年は、長男・尾上菊之助の八代目菊五郎、孫の尾上丑之助の六代目菊之助襲名を、5、6月の歌舞伎座で披露する。
インタビューの後半では、30代前半で七代目菊五郎を襲名した当時の思い出、そして若手俳優に期待することなどをうかがっています。
名を継がせると決めたのは…