4月開幕の大阪・関西万博で、新技術を活用したりフードロスに配慮したりして飲食物を提供する11社・店舗が4日、大阪市内でメニューなどを発表した。持続可能性や健康に配慮したメニューを通じ、「未来の食」を体験してもらうという。
会場では飲食店約100店舗がフードコートやレストラン、ラウンジダイニングなど様々な形態で出店する。
1970年の大阪万博が普及のきっかけになったとされる回転ずし。くら寿司は万博に参加している約70の国・地域の代表料理を、同社史上最長の約135メートルのレーンで流す。スシローは海の環境保全に配慮した陸上養殖のウニやウナギ、サバを提供する。
サントリーホールディングスは近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」などの養殖魚専門レストランを開く。飲料の中に3Dアートを描いた清涼飲料水も販売するという。
関西の会社も多く出店する。青木松風庵(大阪府阪南市)はユーグレナ(ミドリムシ)を配合したみるく饅頭(まんじゅう)を開発。まねき食品(兵庫県姫路市)は能登半島地震で被災した石川県輪島市の特産品輪島塗の器を使った「えきそば」を、ケンミン食品(神戸市)はグルテンフリーのラーメンを提供する。とんかつ乃ぐち(大阪市)は日本発祥とされるトンカツを世界に発信する。
万博を主催する日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は「万博の大きな楽しみの一つは、世界と未来のグルメ旅行。一つでも多くのグルメ体験を重ねていただければ」と話した。