大阪・関西万博の会場で、蚊に似ているユスリカが大量に発生している。会場内のあちこちでまとまって飛んでおり、来場者に不快感を与えるとして、主催する日本国際博覧会協会が防虫対策にのりだしている。
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協会の高科淳副事務総長が20日の記者会見で、ユスリカは噴水ショーなどがある会場南側の「ウォータープラザ」を中心に発生していると説明。大屋根リングの柱に大量に張り付いていたり、夕方以降に電灯の近くに集まっていたりする。
協会は、発生源とみられる水たまりや植栽に薬剤を投入し、繁殖を抑える対策を講じている。また、パビリオンや店舗に入らないよう、殺虫剤を散布し、殺虫ライトも設置している。
大阪府環境衛生課によると、ユスリカは人を刺すことはない。ダニと同じように、死骸がぜんそくなどのアレルギーの原因にもなる。水が滞留している場所で繁殖しやすく、夏場は特に多くなるため、今後さらに増える恐れもあるという。
高科氏は「対策の効果を見極めないといけないタイミングと思っている」と説明。「専門の業者にも意見を聞き、さらなる対策を検討している」とした。