大阪・関西万博の会場には、昨年元日の能登半島地震でも無傷だった輪島塗の地球儀「夜の地球」が展示されている。では貴重な「復興のシンボル」を貸し出した石川県輪島漆芸美術館(輪島市)の展示スペースには? 知る人ぞ知る人気者が、留守を守っていた。
美術館の入り口を入ってすぐ。無料で入れるエリアに、照明を落として暗くした一角がある。漆黒の海と沈金の技術で装飾した陸地が輝く直径1メートルほどの「夜の地球」が展示されていた場所だ。
いま、ここに鎮座するのは、オレンジ色の着ぐるみ。ふっくらしたお椀(わん)の形に丸と線で描かれた目鼻。無表情なのに、なぜか愛らしい。名前は「わんじま」という。
わんじまは2013年に生まれた美術館の公式キャラクター。学芸員がメモ帳の片隅に描いたスケッチを出発点に、姿やストーリーができた。
美術館で眠っていた古い輪島塗のお椀がある日、動けるようになり、毎晩抜け出して遊んでいたら職員さんに見つかってしまった。それ以来、輪島塗の良さを知ってもらうため美術館のお手伝いをしている――という設定だ。
「郵便ポスト」じゃないよ
見た目から「郵便ポスト」と…