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仁和寺の薬師如来坐像のレプリカを持ち、写真を撮ってもらう女性=2025年7月2日午前11時1分、大阪市此花区の夢洲、茶井祐輝撮影
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 大阪・関西万博で2日、京都と滋賀の7寺院が仏教の魅力を発信する展示を始めた。日本国際芸術祭(夢洲新産業・都市創造機構主催)の一環。会場では、VR(仮想現実)や3Dプリンターといった新しい技術を駆使した展示のほか、修験道のほら貝も響く。6日まで。

 参加しているのは仁和寺、東寺、聖護院、建仁寺、泉涌寺、西本願寺、比叡山延暦寺。西ゲートゾーンのEXPOメッセ「WASSE」にブースを出している。

 仁和寺は国宝の秘仏・薬師如来坐像の原寸大レプリカ3体を展示した。目の見えない人に手にとって形を感じてもらおうと、3Dプリンターで作った。滋賀県東近江市の会社員、坂上由樹さん(28)は手に取り、「近くから見ると新しい発見がある」と話した。

 聖護院では採燈護摩のミニチュアのそばで、山伏姿の僧侶がほら貝を吹いていた。「いまで言うトランシーバーみたいな通信手段です」と僧侶。

 西本願寺は、最新技術を使った国宝の阿弥陀堂や御影(ごえい)堂の動画を初公開。建仁寺は国宝の風神雷神図屛風(びょうぶ)のレプリカを並べた。東寺は国宝の五重塔をパネル展示した。泉涌寺は国重要文化財の楊貴妃観音の3D画像を飾った。

 延暦寺は、1200年以上ともされ続ける「不滅の法灯」のレプリカを展示した。LEDを使った。今回の展示後、24日には万博会場のEXPOホール「シャインハット」である滋賀県デイステージでも展示する。その際は延暦寺の根本中堂から火を分けるという。僧侶40人による天台声明の披露もある。24日の問い合わせは事務局(06・6567・9210)。

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