会見する「夢洲カジノを止める大阪府民の会」のメンバーら=2025年2月12日午後、大阪府庁、岡純太郎撮影

 4月開幕の大阪・関西万博への子どもの無料招待事業をめぐり、市民団体「夢洲カジノを止める大阪府民の会」は12日、大阪府庁で記者会見を開いた。「万博会場内で発生するメタンガスの安全対策への懸念があり、災害時の避難経路が少ない」などとし、「府からじゅうぶんな情報が示されておらず、現場に不安が広がっている」と事業の中止を求めた。

 会見での説明によると、教育現場からは「会場内での児童・生徒の動き方が示されず不安」「待機場所での熱中症対策が不十分」といった声が寄せられている。これまでに知事と教育長宛てに計約1万7千筆の反対署名を提出したという。

 府教育庁によると、万博への子どもの無料招待事業では、府内の小中高校と支援学校に通う児童・生徒計約88万人のうち、約58万人が学校単位での来場を予定している。

 一方、熱中症対策に懸念があることや、会場の下見の時間がじゅうぶんに確保できていないことなどを理由に、吹田市、交野市、熊取町、島本町の4市町が、市町立の小中学校単位での参加見送りを明らかにしている。

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