未来社会の実験場をコンセプトに開かれている大阪・関西万博。その象徴の一つが、会場に設けられた「オールジェンダートイレ」だ。どんな性別の人でも使えるというが、実際の使いやすさはどうなのか。
万博会場には、主催者が管理するトイレが45カ所あり、うち18カ所に「オールジェンダートイレ」が設置されている。
男女別と同じ空間に併設されているものや、個室が緩やかにゾーン分けされているものなどがある。
出生時に割り当てられた性別と、自分が認識している性別との間に不一致がある2人に実際に見学してもらった。
評価が高かったのが、会場中央付近の「静けさの森」ゾーンの北端付近にあり、アゼルバイジャン館に隣接するトイレ。30以上のオールジェンダーの個室が向かい合って並ぶ。トランスジェンダー女性の由紀恵さん(26、仮名)は「すべての個室がオールジェンダーだから、そこを使う自分が際立たず使いやすい。利用者の性別が偏っておらず、自分も性別を意識しないで済んだ」と話す。
男性として生まれ、今は「女…