新聞や空き缶などの「ゴミ」を陶で表現し、情報社会と大量消費社会に批判的なまなざしを向けた美術家・三島喜美代さんが先月19日、91歳で死去した。世界の70代以上の女性アーティストを集めた「アナザーエナジー展」（2021～22年）で三島さんを紹介した片岡真実・森美術館館長に、追悼の思いを聞いた。
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三島さんは大変キャリアの長い方だったが、初めて一緒に仕事をしたのは最晩年になってから。陶芸の枠で見せられることが多く、長らく現代アートの文脈では語られてこなかった。ここ十数年、世界的に女性や非欧米圏のアーティストを再発見する潮流がある中で、徐々に注目が高まりつつある作家だった。
1970年代からは、日々古…
