世界遺産・平等院(京都府宇治市)で、フジの花が咲き始め、境内に甘い香りを漂わせている。平等院のフジは、長さ良し、色良し、香り良し、と三拍子そろっているとされ、鳳凰堂近くの樹齢約300年のフジが満開になると、酔うような香りが池の対岸まで広がるという。
今年は3月の気温が低く、昨年より1週間ほど遅い開花となったが、昨年並みの約1万6千の花房がつく見込み。平等院によると、見頃はゴールデンウィーク(GW)前半までで、朝方の方が、フジの日当たりが良く、鳳凰堂と絡めて美しい写真が撮れるという。神居文彰住職は「平安時代を感じてもらえるのでは」と話している。
フジを守るため、GW中に花を切る場合があるといい、開花状況は平等院のホームページで公開している。(新井義顕)