三菱商事は4日、タイの水産加工大手「タイ・ユニオン・グループ」(TU)と資本業務提携を結んだと発表した。TU社はマグロやカツオの加工品製造では世界シェアトップ。世界の水産物需要は広がっており、両社の知見を生かした事業展開を構想している。

タイ・ユニオン・グループの工場にある生産ライン=三菱商事提供

 三菱商事は10月をめどにTUの株式13.81%を株式公開買い付け(TOB)で取得する。すでに6%超は出資済みで、比率を20%に引き上げて持ち分法適用会社とする。約300億円を投じる想定だ。

 TU社はツナ缶などを製造しており、日本へもOEM(相手先ブランドによる生産)で出荷している。三菱商事によると、こうした加工事業は大規模な設備が必要なことから事業の収益性は高いという。

 三菱商事は傘下に生食用マグロ・カツオの加工や販売でシェア世界1位の東洋冷蔵もあり、TU社が生食事業に参入することも検討する。

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