三重県四日市市がJR四日市駅前に設置を検討している新しい大学の基本計画案がまとまった。23日、策定委員会の谷口研二委員長(大阪大学名誉教授)が森智広市長に渡した。
大学の概要は、公立大学(素材・半導体・情報分野の工学部)を新設(市が設立する法人が運営)▽四日市看護医療大学の移転、三重大学の新教育研究拠点の設置(いずれも協議中)も想定▽工学部は4学年で収容定員800人、四日市看護医療大学の移転が実現した場合は収容定員は計1400人、としている。
施設は、JR四日市駅前広場やJR四日市駅舎(協議中)など約1万5600平方メートルの敷地に、地上9~11階建ての複合施設を建設▽設計費は最大13億3千万円、工事費は最大380億円▽工事費のうち、市の負担は公立大学分の最大250億円、と見込んでいる。
森智広市長は「2031年度開学をめざし、基本計画を策定していく。仮に、三重大学が進出しなくても、工学部で(1学年)定員200人の公立大学でプロジェクトを進めていく」と述べた。
一方、三重大の伊藤正明学長も会見し、新教育研究拠点設置の結論を2年間先送りしたことについて、「前向きに検討はしているが、結論は(次の学長が就任する)27年度というタイミングになる」と説明した。