上川陽子外相は4月27日~5月6日の大型連休中の外遊先として、2~3日のパリでの経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会への出席とともに、アフリカとアジアの新興国・途上国を歴訪する方針を固めた。フランスに加え、マダガスカル、コートジボワール、ナイジェリア、スリランカ、ネパールの計6カ国への訪問を調整している。中国が影響力を強めているアフリカとアジア各国を回り、日本との連携強化を図る。
複数の日本政府関係者が明らかにした。日本は来年、アフリカ諸国の首脳らを横浜に招き、開発に関して議論する第9回アフリカ開発会議(TICAD9)を開催する予定で、今年8月には準備のための閣僚会合を控える。マダガスカルはインド太平洋とアフリカ東部を結ぶ海上交通路(シーレーン)の要衝、コートジボワールは西アフリカの物流拠点、ナイジェリアはアフリカ最大の人口2億人超を擁する。上川氏は閣僚会合を前に各国要人と意思疎通を図りたい考えだ。アフリカでは中国やロシアが影響力を高めており、西側諸国には危機感が広がる。外務省幹部は「G7(主要7カ国)が団結し、魅力的な代替オファーを出すのが大事だ」と話す。
アジアのスリランカ、ネパー…