上方講談の魅力を若い世代にも知ってもらおうと、なみはや講談協会(大阪市)が、6月からある取り組みを始めた。題して「なみはや演芸会」。毎月1日に開き、40歳以下は料金が割安。東京に比べ講談人気が低い大阪で、ファンの裾野を広げる狙いがある。
「講談だけでなく、三味線や笛、太鼓もありますよ。もちろん落語もね」
6月1日、大阪市西成区の動楽亭で開かれたなみはや演芸会の初日。旭堂南海は、大入りの観客に呼びかけた。
落語が3本で講談が2本。「ちょっと講談が少ないぐらいが、ちょうどバランスが良いんですよ」と南海は笑う。
会の目的は、若い世代に講談を知ってもらうこと。毎回、講談師と落語家が、講談と落語との違いを深掘りするトークがある。
この日、旭堂一海(25)も自身の出番でこう解説した。「まずは、張り扇を使って台を打つところ。場面転換や物語の盛り上がりを音で表現します」。ただ、協会で最若手だけに、東京の講談師よりも安価な紙で張り扇を作っていると続け、会場を笑わせた。
もともとお笑い芸人になりた…