警視庁が作成した不審な男の等身大パネル=2025年9月1日午前10時32分、警視庁本部、長妻昭明撮影

 東京都葛飾区柴又3丁目で1996年9月、上智大4年生の小林順子さん(当時21)が自宅で殺害され放火された事件は、まもなく29年を迎える。警視庁は事件当日に目撃された不審な男の等身大パネルを作成し、情報提供を呼びかけている。

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 事件は96年9月9日午後4時半ごろに発覚。火災があった住宅2階の寝室から、首を刺され両手足が縛られた小林さんの遺体が見つかった。現場に残された血痕から犯人は血液型がA型の男と判明しているが、単独犯とまでは断定できておらず、動機も絞り込めていない。

 捜査1課は、容疑者につながる有力な情報として、事件当日に現場近くで目撃された不審な男に注目している。男は身長160センチほどで黒っぽいズボンにコートを着ていたとされ、情報を募るために等身大のパネルを新たに作成し、報道陣に公開した。

 今年1~8月に警察へ寄せられた情報は17件で、ここ数年は40件台で横ばいが続いているという。岡部誠幸課長は「必ず犯人を逮捕するという執念で捜査している。ささいな情報でも通報して欲しい」と呼びかけている。

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