大日向開拓地の野菜畑を散策する上皇ご夫妻=23日午前10時46分、長野県軽井沢町、代表撮影

 上皇ご夫妻は23日、静養先の長野県軽井沢町で、戦後、旧満州から引き揚げた人たちが入植した「大日向開拓地」を訪れ、キャベツ畑を散策した。お二人は寄り添うように手をつなぎ、「キャベツがよく育っているみたいね」などと話したり、遠くに広がる浅間山を見やったりした。

 上皇ご夫妻は引き揚げ者にかねて心を寄せ、大日向開拓地には昭和時代からたびたび足を運んできた。お子さま方とともに地元の人たちと家族ぐるみの付き合いを続け、上皇さまが車を運転して訪れ、庭先から家の中に入ってソファでくつろいだこともあった。

 上皇さまは無症候性心筋虚血と診断され、投薬治療を続けている。宮内庁幹部は「戦後80年の節目に、(上皇ご夫妻は)軽井沢を訪れたいというお気持ちだったのでは」と話した。

 上皇ご夫妻は29日まで軽井沢で静養する予定。

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