上高地の渋滞の様子。駐車場に向かう車が長蛇の列になっている=2024年10月、長野県松本市提供(画像の一部を加工しています)

 アクセス道で激しい渋滞が起きている上高地(長野県松本市)について、市などは現地の駐車場周辺にライブカメラを設け、市の公式ホームページ(HP)で画像が見られるようにする。渋滞状況が分かるようにして、計画的な来訪を促す狙いがある。

 市が15日の定例会見で発表した。ライブカメラが設置されるのは、上高地へのシャトルバスが発着する市営沢渡(さわんど)駐車場や周辺。市がアクセス道の国道158号沿いで2カ所、環境省が沢渡駐車場で4カ所を運用する。

 市の設置分については19~21日の3連休中から、環境省の設置分についても7月中に、市公式HPで閲覧できるようになる。10分ごとに静止画像が配信される。

観光シーズンは駐車場が満杯

 市によると、昨年の上高地への観光客数は約153万人で、過去10年間では最多。昨年は夏休みの観光シーズンや紅葉時期を中心に、沢渡駐車場が延べ11日間満車になったほか、駐車場の空きを待つために国道158号で約10キロの渋滞が頻繁に発生したという。沢渡地区には普通車用の駐車場が市営と民間で約1800台分ある。

 市はその他の渋滞対策として、駐車場から東に約30キロの松本インターチェンジ付近など、上高地の手前の国道158号沿いで、電光掲示板を3カ所設置し、上高地周辺の渋滞状況を知らせるようにする。10月前半に設ける予定だ。また、沢渡地区の市有地に45台分の駐車場を新たに整備し、8月には使えるようにする。

 臥雲義尚市長は会見で、「渋滞で動けなくなる状態を少しでも解消し、早めに状況を確認してもらって、観光の目的地を変えてもらうようにしたい」と述べた。

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