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【動画】埼玉県行田市で下水道点検中の作業員がマンホールに落下した現場=依知川和大撮影

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作業員がマンホールに転落した現場付近では救助作業が続いていた=2025年8月2日午後4時13分、埼玉県行田市、朝日新聞社ヘリから、小林正明撮影
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 2日午前9時半ごろ、埼玉県行田市の県立行田特別支援学校近くで、「同僚が下水管を点検作業中にマンホール内に落下した」と119番通報があった。

 県警行田署によると、50代の男性が下水道管の調査でマンホールを下りていったところ、落下したような音をほかの作業員が聞いたという。救助のため、いずれも50代の男性3人がマンホール内に下りたところ、3人とも戻らず、別の同僚男性が通報した。4人のうち1人の死亡が確認されたという。

「硫化水素濃度高い」の情報も

 同署や行田市消防本部によると、午後1時半ごろ1人が救助され、心肺停止で病院に搬送されていた。その後2人も心肺停止で救助。午後4時ごろ、4人目が救助され、こちらも心肺停止で搬送されていた。マンホール内の硫化水素濃度が高いという情報もある。

 消防によると、当初は水深1・8メートル程度あり排水して救助にあたっている。ヘドロが50センチ程度たまっているという。

 八潮市の陥没事故を受けた県内の下水道管の調査の一環で、4人は市から委託を受けた業者の職員という。

  • 作業員転落のマンホール、国の特別重点調査の対象 八潮の陥没受け

 現場は県立行田特別支援学校のすぐ南で、新忍川のほとりの用水路と水田に挟まれた場所にある。普段はのどかな一帯だが、消防車やパトカーなど10台ほどが集まり、ものものしい雰囲気となった。気温が35度を超える炎天下で、消防や警察の関係者と見られる人々が、作業員が転落したと思われるマンホールの中を地上から調べていた。

 近隣に住む男性(80)は消防車両が集まっていたので、「何事か」と見に来たという。「近くでこんな大きい事故はほとんど聞いたことがない」と驚いた様子だった。

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