Smiley face
写真・図版
択捉島出身の母を持つ高橋洋一さんは島の権利に関する記録を収集し、後継者らに情報提供をしている=2024年5月14日、北海道帯広市、古畑航希撮影
  • 写真・図版

 改正不動産登記法で今年4月から土地や建物の登記が義務化されながら、北方領土については、法務省が「申請しなくても義務違反にはならない」との見解をまとめたことがわかった。北方領土では土地・建物の登記事務がなされず、元島民は子孫に不動産を引き継げない状態が続いている。

 「うちの土地はどうなるのか」。法改正を知った元島民2世の高橋洋一さん(63)=北海道帯広市=は、択捉島にある祖父と曽祖父の土地と建物を思い浮かべた。元島民の母高橋栄子さん(89)が、戦前択捉島で登記されてそのままになっている父と祖父の土地・建物を引き継ぐはずだった。

 洋一さんが交流事業で択捉島…

共有