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大阪府

 【大阪】堺市教育委員会はこのほど、不祥事根絶のための教職員意識改革プログラムを発表した。

 タイトルは「未来をつくる堺の誇り―不祥事根絶のために―」。市立小中校長らが中心となって作成に取り組んだといい、60ページを超える。

 この中では、体罰・暴言、児童・生徒へのわいせつ行為、ハラスメントといった不祥事を個別に12例紹介。それぞれの解説や当事者の声、複数の事例を記した。さらに「“気づき”が育てるワークシート」として、「この事例での『ヒヤリハット』にはどのようなことがありますか?」などの問いと、答えを書き込む欄も用意した。

 これまでの対応について、担当者は「みんなで一緒に考えるツールになっていなかった」と説明。自ら記入する欄を設けたことで、不祥事を「自分事」としてとらえてもらう効果を狙っているという。内容も、現場に近い事例を平易な言葉で表現するよう努めた、としている。

 3月に記者会見を開いて説明した粟井明彦教育長(当時)は「ようやく前を向くためのよすがはできた。これを大きな流れにしていきたい」と語った。(井石栄司)

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