政治家は誰の声を聞いて、政策を決めているのか――。AIはこうした問いを既存政党に突きつけてくる。

 5月12日。台湾の初代デジタル相、オードリー・タン(44)が自民党の若手議員ら約30人の勉強会に招かれた。小泉進次郎(44)が座長を務める「PMT研究会」。ポリシー・メイキング・テクノロジーの頭文字を取り、AI技術を使って効率的な政策立案を目指す勉強会だ。

AIの活用と政治家の役割について話す自民党の小泉進次郎氏=2025年5月19日午後4時12分、東京都千代田区、吉田耕一郎撮影

 仕掛けたのは、衆院当選2回の川崎秀人(43)。政界入りする前は、NTTドコモでデータ通信事業に携わった。議員秘書を経て国会議員となったが、党の政策決定の遅さとプロセスの不透明さに、いらだちと焦りが募る。

「PMT研究会」ではどんな議論がされているのでしょうか。座長を務める小泉進次郎氏の戸惑いとは。記事の最後ではオードリー・タン氏への単独インタビュー動画も視聴できます。

 党の部会では議事録が残らな…

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