札幌市立中学校で教員が生徒の個人情報が含まれた資料を一時紛失し、資料とみられる画像が流出した問題で19日夜、非公開で保護者説明会が開かれた。保護者からは学校の情報管理や引き継ぎ資料の表現をめぐって批判が相次いだ。
「機密資料を持ち出せる状態にあった。取り扱いに関するルールが徹底されていなかったのが一番の問題だ」。2年生の保護者の40代男性は強調した。
4月10日、女性教員が1年生267人の個人情報を含んだ資料を体育館に置き忘れた。18日に回収されるまで、十数人の生徒が閲覧し撮影もされた。さらに、他校への流出も確認され、SNSでは資料を撮影したとされる画像が拡散された。投稿は削除されたが2千万回以上閲覧され、現在も転載された画像がネット上で確認されているという。
札幌市教育委員会は20日に記者会見を開き、個人情報の取り扱いや保管について、各学校に19日付で通知を発出したことを明らかにした。個人情報を含む資料の取り扱いについて▽極力印刷しない▽印刷する必要のある場合は執務室から持ち出さず鍵のかかる場所で保管▽必要期間が経過したら直ちに廃棄――などとした。「間違いはどうしても起こる。再発防止や今後の対応をしっかりしてほしい」(保護者)と話した。
1年生の息子が通う40代の…