記者の質問に答える大阪府の吉村洋文知事=2025年4月24日午後0時51分、大阪市此花区、米田怜央撮影

 吉村洋文・大阪府知事が日本維新の会の代表に就任して、1日で半年を迎えた。与党と協議を重ねて「政策実現」をアピールするが、党勢回復にはつながっていないのが実情だ。国会議員や地方議員の離党も相次いでおり、夏の参院選の結果次第では進退が問われかねない。

 吉村氏は5月30日、記者団から党勢について問われ、こう答えた。

  • 石破首相が語った「いずれ一緒に」 維新・前原氏が思う「天命」とは

 「支持率が上がっていないというのはその通りだが、フラフラするよりも公約を実現するために邁進(まいしん)する」

 昨秋の衆院選で議席を減らし、代表の座を追われた馬場伸幸氏に代わり、昨年12月、吉村氏は維新の新たな「顔」に選ばれた。以降、「政策実現」の旗を掲げ、党の立て直しを図ってきた。

 衆院選で訴えた教育無償化と社会保障改革をめぐっては今年2月、新年度予算への賛成を条件に与党と合意。政府が6月に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に盛り込むべく、協議を続けている。

 少数与党に協力することで、公約実現に突き進む吉村氏だが、支持率は一向に上向かない。朝日新聞の世論調査では、今年1月以降、維新の支持率は2~3%にとどまる。同じ「第三極」である国民民主党に4倍近い差をつけられている。

参院選の結果次第で「総退陣だ」 党内には不穏な動きも

 足元では議員の離党が相次ぎ…

共有
Exit mobile version