校歌を斉唱する山田小児童=2025年7月12日午前10時21分、京都府与謝野町下山田、滝川直広撮影

 与謝野駅(京都府与謝野町)の開業100周年を祝う式典が12日、駅前広場で開かれた。立ち見も含めて地域住民ら70人余りが参列、近くの町立山田小学校の全児童約60人が校歌を披露して華を添えた。

 与謝野駅は1925(大正14)年7月31日、宮津線丹後山田駅として開業。90年にJRから経営を引き継いだ北近畿タンゴ鉄道時代には野田川駅に名前が変わり、2015年4月以降は京都丹後鉄道の与謝野駅となった。

 式典で山添藤真町長は駅の歴史や駅周辺を活性化させる近年の住民の活動を紹介した後、「これからも駅が愛され、多くの人の物語が紡がれる場所として定着するよう町も尽力したい」と述べた。

 山田小の児童は校歌斉唱の前に、4年生が出演した与謝野駅のコマーシャル映像を披露。映像では子どもたちが「駅100周年で盛り上がろう」と呼びかけた。

 最後に児童代表であいさつした6年生堀井悠慎(ゆうしん)さん(11)が「100年続く与謝野駅は町の誇りです。これからも100年続くように大切に守っていきます」と宣言した。

 この日は宮津線の宮津―丹後山田(現与謝野)間も100周年であることを記念したロゴマークの入賞作品も公開された。387件の応募作品の中から、最優秀賞には広島市安佐南区、広島大教員原田裕輔さん(38)の作品が選ばれ、除幕された。丹鉄の名所となっている由良川鉄橋を渡る車両の姿と天橋立が描かれている。

 原田さんは「雄大な自然に抱かれる風景と100年の軌跡を未来へ乗せて走るとの思いを込めた」と解説。選定に当たった宮津線100周年記念事業委員会によると、「沿線の特徴が入っている」と高い評価だったという。丹鉄のヘッドマークなどに使用される。

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