Smiley face

 東京都世田谷区内の認可保育園で8月、園児が保育士に押し倒され、前歯を折るけがを負っていたことが分かった。区が運営する学童クラブでも同月、職員の足が顔に当たった児童がけがをした。区はいずれも虐待行為と認定し、保護者に謝罪した。

 区によると、私立認可保育園で8月25日朝、おもちゃを振り回すなどしていた園児が、女性保育士から背中を押され、バランスを崩したところでさらに尻を押され、顔から床に倒れ込んだ。園児は口から出血し、前歯2本の根元が折れた。保育士は「子どもが話を聞いてくれないので押した」と話したという。

 区立小学校内の学童クラブでは8月21日昼、児童が室内のパーティションの下から顔をのぞかせていたところ、男性派遣職員の右足が当たり、下唇に切り傷を負った。職員は児童の顔の位置を認識しながら、足を振ったことを認めた。

 区子ども・若者部の松本幸夫部長は、3日の区議会で「同時期に2件も発生したことを重く受け止める。原因究明、再発防止に取り組む」と述べた。

写真・図版
世田谷区役所=2024年6月11日、東京都世田谷区世田谷4丁目、中村英一郎撮影

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