今回新たに絶滅危惧種として分類された造礁サンゴのスギノキミドリイシ(中央)=磯村尚子さん撮影、日本自然保護協会提供

 国際自然保護連合(IUCN)は13日、サンゴ礁をつくる「造礁サンゴ」の4割以上が絶滅の危機に瀕(ひん)しているとする報告書を出した。海水温の上昇が大きな脅威になっているという。アゼルバイジャンの首都バクーで開催されている国連気候変動会議(COP29)で公表した。

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 世界の造礁サンゴ892種について、現在の状況や気候変動などによる将来の影響を考慮し、評価した。その結果、44%は絶滅危惧種に分類された。この割合は、2008年の前回評価の33%から10ポイント以上悪化した。

色とりどりの魚が群れをなして泳ぐサンゴ礁=2023年3月、豪グレートバリアリーフ、石井徹撮影

 最大の脅威は気候変動による海水温の上昇という。IUCNのグレーテル・アギラー事務局長は「急速に変化する気候が地球上の生き物に深刻な影響を与えている」と強調する。

日本のサンゴにも危機

 日本に分布する造礁サンゴも…

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